ハーレーダビッドソンの最高速度

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ハーレーダビッドソン製のオートバイには、700㏄を超える大型の空冷2気筒V型OHVエンジンが搭載されるのが通常です。初期のバイクにはバルブを駆動するシステムとしてOHVではなくサイドバルブが採用されているものもあります。また例外的に水冷DOHCエンジンを搭載した車両も存在します。しかし一般的には空冷2気筒OHVエンジンが搭載されており、特にV型2気筒は空冷・水冷などを問わず同社のアイデンティティとなっています。

OHVはオーバーヘッドバルブの略称でバルブを駆動するシステムとしては古い技術ですが、同社では独自に進化させカムシャフトを2本持つようになりました。DOHCはダブルオーバーヘッドカムシャフトの略称で、一般的にツインカムと呼びますがハーレーダビッドソンでは独自に開発したOHVをツインカムと呼びます。

空冷2気筒V型OHVエンジンの最高速度は時速150kmから230kmほどです。気筒数が少なく巨大なピストンとロングストロークを特徴とするため、最高速度を上げるのは苦手という短所があります。一方巨大なピストンとロングストロークは大きなトルクを発生させるため加速力に優れるという長所を有しています。空冷2気筒V型OHVエンジンが生み出す独特な乗り味がハーレーダビッドソンの大きな魅力です。

ハーレーの長所である加速性と短所

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加速性に優れているという点はハーレーダビッドソン製のバイクの長所ですが、同時に短所でもあります。同社のバイクの優れた加速性を生み出しているのは、独特な空冷2気筒OHVエンジンです。

一般的に気筒数が多くなるほどピストンは小さくなります。またストロークも短くなるため回転数を上げることができます。回転数を上げるほどエンジンの最高出力を上げることができるので最高速度が速くすることが可能です。一方単気筒や2気筒のように気筒数が少ないとピストンが大きくなりストロークも長くなるため回転数を上げることができません。回転数を上げることができないので最高速度を上げる場合に不利となります。

しかし単気筒や2気筒のバイクは巨大なピストンを有するため、エンジンが1回爆発したときに発生する力が大きくなります。エンジンが1回爆発したときに発生する力のことをトルクと呼びます。ハーレーダビッドソン製のバイクは優れたトルクを有しています。

バイクには最高速度が優れたタイプとトルクが優れたタイプが存在します。最高速度型とトルク型のいずれにも長所と短所があります。ハーレーダビッドソンはトルク型のバイクを生産する典型的なメーカーです。